妊娠中の腰痛のセルフケア

腰痛

【妊娠中の腰痛】安全なセルフケア解説

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妊娠中から産後まで、女性は腰痛のお悩みが絶えないもの。お腹の中の赤ちゃんは日々大きくなり、あ母さんの身体は2人分(双子、三つ子でしたら3、4人分…)の成長、生命活動をまかなわなければなりません。

そしてお母さんの身体はホルモンの分泌により、骨盤や靱帯が緩むようになり出産の準備を始めます。妊娠、出産というのはとてもお母さんの体、特に腰や骨盤に負担のかかる一大事なのです。

妊娠中の腰痛はほとんどの妊婦さんが経験します。今回はそんな妊娠中の腰痛を安全にセルフケアできる方法を恵比寿整体院が解説します。妊娠中の腰痛を緩和できるよう実践的な方法をご紹介していきますので、腰痛のケアのみならず無事に出産を迎えられるよう、自分に合った方法を無理なく行ってください。

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ど~も恵比寿整体院の内山です。十数年、主に不妊症や妊娠中のお悩み、婦人病などのケアや「冷えとり」でのアドバイスを行ってきました。

女性の体は生来、冷えやすく血液の流れが悪くなりがちな体質です。女性にとって血行不良や冷えはまさに万病の元なのですが、妊娠時には特に冷えや瘀血(おけつ)といった血液の流れが滞った(瘀血とは血液が汚れて粘性を帯びた状態をいいます)状態に陥ります。

妊娠時には、お腹を深く曲げて行う腰痛のストレッチやお腹への施術ができない為、通常時のような施術ができません。ですから妊娠時には特にお母さん自身の「冷えとり」、セルフケアがとても大事なのです。

腰痛の改善のみならず安全に出産を迎えられるよう、腹式呼吸や血液の流れをよくする方法、腰のツボ、安産のツボなどをご紹介していきますので、妊娠中の腰痛でお困りの方は是非ご参考にして実践してみてください。



妊娠中の腰痛の原因

妊娠、出産というのは赤ちゃんにとってもお母さんにとっても人生の一大イベント。刻々とお母さんの体は出産に備え準備を始め、体が変化していきます。その体の変化が腰痛を引き起こしてしまうのです。


妊娠中の反り腰

妊娠と腰椎

反り腰というのは正常な腰椎(背骨)の湾曲が、大きくなった赤ちゃんのために圧迫され通常時より腰が反ってしまった状態をいいます。通常なら自然に分散される体への負担が、反り腰によりうまく分散されなくなり腰に負担をかけ腰痛の原因となります。

妊娠後期にはこの反り腰が目立ってくるのですが、こればかりは自然の摂理、避けようのない体の変化です。

(出産という一大イベントを終えてもお母さんの体にはその影響が残っていますから、出産後にも反り腰が治らない方もいます。そのような方はストレッチで改善していくことができますので、反り腰のストレッチをご参考ください)


出産の準備

妊娠12週間くらいになると、卵巣ホルモンの一種「リラキシン」というホルモンが分泌されますが、出産に備え赤ちゃんが骨盤内を通れるように母体の関節や靭帯を緩める作用があります。

これもまた自然の摂理なのですが、緩んだ分、ほかの部位や筋肉に負担がかかって腰痛の原因になってしまうんですね。


セルフケアできること

先に書いたように妊娠時には、通常行える腰痛への施術などができないこともあります。指圧や鍼灸などの東洋医学や整体など、どのような施術であれ妊婦さんへの施術はソフトな施術になってしまいますので、自分で行えるセルフケアが大切です。

特に冷えを改善して、母体の健康を整えることは無事に出産を迎える為にも大事ですので、主に妊娠時の「冷えとり」のセルフケアについてご紹介いたします。


日常生活でできること

妊娠時には、あまりイケイケなファッションはやめましょう(笑)。高すぎるヒールなどの靴、体を冷やすような(下半身やお腹を冷やすような)服装は控えてください。

ヒールなどは少しあったほうが体重が後傾になり、腰が楽だという人もいますので自分に合った靴を見つけてください。


腰を楽にする寝方

腰痛の寝方

横向きになって上の足を落とすと腰が楽になります。

妊娠後期には、うつ伏せはいけません。仰向けはお母さんが苦しかったり辛くなければ問題はありませんが、お腹が苦しい時や腰が痛いときは、横向きに寝るのが一番楽になります。

写真のように上にある足を床に落とし、股関節と膝を90度に曲げると、負担のかかりやすい腰椎と仙骨間の負担を軽減できます。

from 腰痛の為の寝方パーフェクトガイド


抱き枕

腰痛の寝方と抱き枕

横向きで抱き枕を抱えると、さらに腰への負担が軽減できます。安心感もありますね。妊娠時にはお腹は圧迫しないでください。

先ほどの態勢でクッションや抱き枕で足や腕を支えると、さらに体を楽にすることができます。お腹は圧迫しないようにしますが、大き目の抱き枕を抱えるようにすると腰や足、胸や腕も楽になり寝ることができます。


足元には湯たんぽ

湯たんぽ

昔ながらの陶器の湯たんぽは熱が体へ伝わりやすいようにできています(遠赤外線効果)。

就寝時や椅子に座っているときには、足元に湯たんぽを置いて足元を温めるようにすると、冷えている下半身は温まり、のぼせている頭(充血している頭部)ものぼせが改善して全身の気の巡りがよくなります。

腰痛は下半身の冷えが根本的な原因なので、足元を温めることはどのような時にも効果的です。


絹靴下

就寝時や日常でも足を冷やさない、温めるようにするのが「冷えとり」の基本です。冷えやすい足元を温めることで全身の気の巡りがよくなるのですが、コットンは吸湿性があり蒸れて足を冷やしてしまいます。化学繊維というのも実は気の巡りを滞らせてしまいます。

絹の効果は古来から知られていましたが、絹は保温性、排毒性に優れ、水分を放出する働きを持っているので、蒸れずに冬はポカポカ夏はサラサラした冷えとりには欠かせない素材です。

妊娠中や普段でも冷えが強い方は、絹の靴下を重ね履きすることで更に冷えとり効果を高めることができます。

足を温めて寝るコツ

絹の五本指の靴下を履いて、

腰痛と絹靴下

その上に丸い靴下を履けばとても足先を暖かくして気持ちよく寝られます。妊娠時や冷えが強い方は、日常でもこの絹の靴下の重ね履きをお勧めします。

from 冷えとり実践法・絹靴下


半身浴

妊娠中でも半身浴は積極的に行ってください。半身浴は下半身を温め、腰痛の改善のみならず妊娠時のつわりの改善や自律神経を整えるのにも有効です。

半身浴

半身浴で冷えとり

半身浴のやり方ですが、簡単です。下半身だけを湯につかり温めます。みぞおちとおへその中間くらいまでお湯につかり、腕を出して入ります。高血圧、心臓に難のある人、脳梗塞など上半身の循環障害のある人、あった人にものぼせや急激に体を温めるという状態は危険ですから、半身浴はおススメです。

コツは腕を出すことです。腕は上半身になりますから、腕を温めてしまってはのぼせという状態を助長します。反対にのぼせを取りたいときは、手首に水を当てたり、冷えたタオルを手首に巻いたりして手首を冷やすと、上半身や頭ののぼせが解消します。猛暑などのときは使えますね。熱いとき首に濡れタオルを巻くというのも同じことです、のぼせやすい首~頭を冷やす効果があります。

半身浴の温度
39度~40度くらいが適温とされています。42度以上の熱すぎる熱はあまり身体によろしくない(身体の深部まで熱が伝わりにくい)ので、40度くらいで20分くらい入り、長く入っているとお湯がぬるくなってきますから、最後に少し温度を上げて5分ほど入るとより効果的です。

半身浴の時間
身体の深部まで温まるのに、15分~20分は必要です。10分くらいでは身体の中が温まった実感もないと思います。20分くらい半身浴をすると、特に下腹部の中~下腿の骨の髄までぽかぽかする実感がありますよ。お風呂を出た後でも数時間温かいのが実感できると思います。長い分にはいくら長くてもいいですよ。一時間くらい入る方もいらっしゃいますね。

冷えや瘀血(おけつ)という状態が深い人は、始めは20分くらい半身浴をしても、これら身体の深部まで温まる実感が薄いと思います。いわれたとおりにやってるけど、あまり温まった実感がない…

しかし、半身浴を習慣づけている内に、冷えや瘀血という状態が改善されてきますので、諦めず続けてみてくださいね。目指せ、ぽっかぽか。

生活に余裕のある方は、朝晩2回半身浴をなさるのもいいですね。忙しい人でも休日は朝にも半身浴なさると工夫して、身体を温める時間を作ってください。

冬など寒いときの半身浴
冬など寒いときはいきなり半身浴をするのは寒いので、まずお風呂に肩まで入って温まってから、上半身をタオルで拭いて(濡れてると寒いです)から半身浴なさると寒さを感じずにできると思います。最後に肩までつかるより、最初に肩まで浸かって後半に半身浴の方が効果があります。

さらに詳しくは、半身浴のやり方をご参考ください。


妊娠時の冷えとりのコツ

特に女性は冷えやすく、気が滞りがちの体質です。妊娠時には更に下半身の冷えが強くなりますので、足を温めるコト、下半身を温めるコトを積極的に行ってください。

絹靴下と半身浴だけで十分に体の冷えを改善することができます。

冷えやすい食べ物は避けて、後述する腹式呼吸やツボを自分で押すということも、冷えをとり気の滞りを回復させるのに役立ちます。


腹式呼吸

病院や産院では出産時の為に腹式呼吸を指導しているところが多いですが、腹式呼吸は乱れがちな自律神経を整えて身体だけではなく、精神も落ち着かせる作用があります。

恵比寿整体院でも腹式呼吸はよく指導しているのですが、女性は深い呼吸が苦手な方やできない方が多いんですね。

腹式呼吸自体、腰痛に有効なのですが心身を整えるためにもとても大事です。腹式呼吸が初めての方や苦手な方はこれを機に練習してみてください。

妊娠と腹式呼吸

椅子に座るか正座をして、肩の力を抜きリラックスして行ってください。初めはお腹の動きがわかるように写真のようにお腹に手を当てて行ってください。


腹式呼吸のやり方

腹式呼吸のやり方

お腹がへこむように横隔膜を挙げて、口から息を全部吐き出します。

腹式呼吸のやり方

お腹が膨らむように、横隔膜を下げて、鼻から息を吸います。

腹式呼吸は、口から息を吐き鼻から息を吸います。横隔膜を上下するように、できるだけ大きくゆったりお腹をへこませたり膨らませたりして行います。

腹式呼吸が初めての方や苦手な方は、How to 腹式呼吸をご参考ください。


腰のツボ

妊娠中でも自分で押せる腰のツボがあるのでご紹介いたします。腰のコリやスジの痛みを改善できる有名なツボに「志室・ししつ」があります。

前述した安全な寝方、横向きで押しやすいツボなので安全に行うことができます。


腰のツボの場所

腰の痛みのツボ・志室

背筋は主に体を反らす筋肉です。腰のスジ沿い、肋骨の際に志室(ししつ)という腰の痛みに効くツボがあります。




腰のツボの押し方

腰のツボ押し

床に横に寝て、上にある足を落とすと、腰の筋肉が緩まりツボを押しやすくなります。

腰のツボ押し

親指と人差し指の間でスジを挟むようにすると圧しやすくなります。

腰のツボ押し

スジ沿いを親指で押していきますが、スジの際を押すのがコツです。肋骨と筋肉の際にツボが見つかったら一か所を5,6秒持続圧をします。4,5回繰り返して押していきます。



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ツボは見つかりましたか?

ツボを押すと、つ~んとするような、スジ沿いに響くような感覚があります。何点か押してみて響くような所を見つけてください、そこが効果的なツボです。

さらに詳しくは腰痛のツボをご参考ください。



安産のツボ

安産のツボに「三陰交・さんいんこう」があります。三陰交は有名なツボなので一度は聞いたことのあるツボの名前かもしれませんね。

不妊症や妊娠中、出産、産後まで幅広く使われるツボですが、滞りがちな気の流れを改善する効果があります。気の滞りというのはあらゆる症状の原因ですから、腰痛や様々な症状の改善にも使われるツボなのです。

三陰交に自分でお灸をしたり、指圧したりしますが、ここでは自分で指圧する方法をご紹介します。

実は前述した絹靴下というのも三陰交を温め、気の滞りを回復させる方法なので、自分で三陰交を押して絹靴下で三陰交を温める(冷やさない)ようにすると、全身の気の巡りがよくなってきます。

妊娠時にも、腰痛の緩和やつわり、妊娠時に起こる様々な不定愁訴にも効果のあるツボですから是非試し下さい。


三陰交の場所

下肢の内側、くるぶしの頂点から指4本分位上です。骨の際を上下に1~3センチの間で探ると、少しへこんでいるような箇所があります。骨の際に向かって押すと響くような、痛気持ちいいような、もしくは痛いところです。そこが三陰交というツボです。ツボは決まった位置にはありませんが、だいたいの場所で、へこんでいるような箇所、肌の感じが柔らかい個所(逆に堅い個所)、圧すと響きが出る箇所などがツボです。

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自分でできる指圧

三陰交の押し方

上記の大体の場所でかまいませんから、押しながら探っていくと、痛気持ちいいような、すごく痛い場所があると思います。人によっては足先に響くような感じがあるかもしれません。写真のように膝を曲げ手を当てます。親指でその個所を10秒~20秒位、持続圧をします。5回ほど圧すと足先まで気が通ります、気持ちいい場所を見つけて押すのがコツです。

from 三陰交のツボの効果と探し方


メンタルケア

妊娠時の腰痛の改善法ではありませんが、妊娠時のメンタルケアについて少し書かせていただきます。

昔でしたら、おばあちゃんや近所にも出産経験がある強者達(笑)がいっぱいいて、妊娠中や出産、育児のよきアドバイザーになっていてくれてたでしょうが、現在は核家族が当たり前、身近にそのような経験豊富な強者達があまりいないのかもしれません。

でも今は身近にアドバイザーやよき相談者がいない分、ネットで妊娠中や出産に対しての情報が得られます。お母さんのための掲示板やサイトも多くあり、企業ではなく妊婦さんたちに対してボランティア的な活動をしている方も多くいると思います。

特に初産ですと不安や心配は絶えないもの、一番いいのは経験者にご相談することです。身近にご両親や相談者がいない場合は良心的なサイトもたくさんありますから、一人で悩まずそのようなコミュニティーやサイトに妊娠時のお悩みや出産の心配、産後のケア、育児のお悩みなどをご相談されることをおススメします。

また産院や病院、個人的にもマタニティヨガや妊娠中のエクササイズを指導されている方も多くいらっしゃいます。マタニティヨガやエクササイズは信頼できる指導者の下で行ったほうが安全ですので、そのようなところに参加なさるのも不安や心配を解消できると思います。


まとめ

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妊娠時の腰痛にかぎらず、妊娠時のセルフケアを長々と書いてしまいましたが、私は男性なので妊娠や出産の経験に元ずくことは書けません。

しかし、東洋医学は妊娠中のお悩みに限らず女性のお悩みのケアは得意分野なんですね。それは東洋医学がモノではない気を癒すコトができるからです。

女性は命を育むという性質を持っています、男性より生命に近い自然の摂理と共に生きています(男性は幾分とモノ的です)。

気というのも生命のエネルギーですから、女性と相性がいい。とうか生命を癒すのが東洋医学なのです。

無事、出産を終えられたら、産後のケアのために健康と美容のストレッチメニュー腰のストレッチなどもご参考ください。



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