ツボの響き

ツボ基礎知識

ツボの種類とは?あ~これかの阿是穴と正穴

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東洋医学はややこしい…

学ぶにもややこしいしい、人に伝えるとなると更にである。なにせ気の世界のことだから科学的には説明できないことも多々あるし、誤解も多いし見慣れない漢字も多い。このサイトをとおして、ツボや経絡、東洋医学の面白さを伝えていきたいと思っているので、読んでくれる方が少しでも、からだもこころも神秘的、生命って不思議と感じていただければと思います。ここでは専門的なことはあまり語らず、できるだけわかりやすくツボについて書いていきたいと思います。

ツボとは、経絡上のさまざまな流れを制御するための、いわばスイッチといわれ、手足など身体の末端には、 多くのツボ(経穴)が集中しています。気の出入り口といわれたり、気の滞りをとるスイッチといわれたり、気自体にも定説はありませんから、まぁ気とは人体や世界を動かすエネルギーで、ツボはそのエネルギーの分岐点(あぁこれもややこしいな)、出入り口、節目、何かしらの効果のある点だと思ってください。

経絡:気の流れる流通路、内臓機能とも関連する主な12本の経絡(肺・大腸経、脾・胃経、腎・膀胱経、心包・三焦経、肝・胆経、心・小腸経)とからだのど真ん中の前後を走行する任脈と督脈をあわせて、正経14経絡といいます。

あぁすでにややこしい…

からだに流れる気というエネルギーのスジ(経絡・けいらく)があり、このスジの上にツボ(経穴・けいけつ)があります。

ツボを圧す効果

色々なツボの治療法があります。鍼は比較的強い刺激でツボを施術し、お灸はツボを温めます。自分でツボを圧したり、施術で圧されることには、どんな効果があるのでしょうか?

ツボは圧されて気持ちがいい、痛気持ちいいだけではないのです。邪気を取り、疲労や冷え、お血による気の滞りを回復させる効果があります。邪気というのは定説はありませんが、気の滞り=邪気だと考えてもいいですね。普通なら正常に流れている気の流れが、滞ってしまったり澱んでしまった状態です。気の滞り=邪気ですから、ツボを圧すことによって気の流れを回復させることができるのです。

実際にツボを圧したり圧されると、スジ(経絡)に沿ってツ~ンと響いたり、気の滞りのある場所に、響く感じがあります。響くという感覚は、気の滞りが回復し気の流れが回復した証でもあります。何かが通るような感覚、何か詰まっていたものがとれる感覚、何かが抜けていくような感覚です。ツボを圧すことでしか味わえない感覚ですが、気持ちいい、痛気持ちいいと感じる人も多くいらっしゃいます。

ツボの響き

ツボを圧すと邪気が抜け、気の滞りが回復していきます。あぁ気持ちがいい…

特に頭痛、肩こり、首コリ、腰痛、ぎっくり腰などスジの痛みには、阿是穴というツボが効果的です。


ツボの種類、阿是穴について

ツボ(経穴)はスジ(経絡)に沿ってあります。ツボには正規に定められた(?)正穴(せいけつ)があり、この正穴は現在、WHO認定で365個、一定の効果のあるツボが発見されたりで、少しずつ増加中である。

定められたツボである正穴とは別に、名前もなく位置も特定できないツボ、体感できるツボ、効果のあるツボを阿是穴(あぜけつ)といいます。阿是とは読んで字のごとく「あ~これ」「あ~それ」「あっ!それ!」である(中国語です)。阿吽の呼吸の阿ですね。

名前のないツボ・阿是穴

名前のないツボ・阿是穴

阿是とはうまい言い方ですね。これは正確にツボを圧したり、押されたりすると感じますよね。「あ~これか!」って、「あ~そこは♡」って。明らかに他とは違う反応がある、ツボを反応点ととらえてもいいですね。個人的にはツボを的確に自分で圧したり、上手い人に圧されりすると、とても気持ちがいいです。いや、とんでもなく気持ちが良いです。骨の髄まで緩むような実感がある。

痛気持ちいいツボもあれば、とんでもなく響くツボ、全身がリラックスするようなツボもある。これらの反応は普段から、体に意識を向けている人、スポーツが好きな方やマッサージなどが好きな方、ヨガなど好きで体性感覚を普段から感じている人は、特に顕著に感じるはずです。

阿是穴は場所が決まっていませんし、スジ(経絡)の状態、スジがはったり、硬くなったり、逆に力なく弱っている時に現れるツボかもしれません。普段は無いけど、気の状態、からだの状態によってとれるツボ(本当は正穴もそうなのですが)隠れキャラ的な存在ですね。

もともと正穴も最初は阿是穴として発見されたのですが、長年の研究、臨床においてツボであると効果が確認された阿是穴が正穴として昇進したのです、レベルアップして場所と名前を与えられたのですね。

この逆もありそうですけどね、ツボのリストラ(笑)。
効果があるって言ってたのに実はできない奴だった…

今の時代には合わない…
(人間を取り巻く環境も変わりますし、身体の状況も変わっていきますから、ツボや気の状態も変わらなければおかしいですもんね、これは意外と核心をついているかも)

ツボの除名、降格処分(笑)
今のところあまりなさそうですが。

鍼灸の学校などでは、阿是穴では根本的な治療にならず(本治といいます)、体の状態、気の状態を見極めて、正穴や奇穴を使って治療したほうがよいと、教えていたりします。

確かに内科の症状や、気の歪みが相当深い場合には、阿是穴より、正穴が効果的な場合もありますし、受け手の状態によってはこれの逆もあります。人間は一つの理論では説明、対応できないほど複合的で神秘的であるのです。

時と場合によっては、阿是穴が重要なことも多いですし、特にスジの痛み、ぎっくり腰、動作痛などは阿是穴が効果的です。

まぁ難しく考えないで、スジ(経絡が流れる筋肉を経筋・けいきんといいます)を探っていってとれる気持ちよく感じるところや、気になっていたところ、痛みに響くようなところがツボ、阿是穴だと思ってください。

このブログでも正穴の名前や、一応の場所も書いときますが、世に出回っているツボの知識のほとんどは鍼灸のためのツボの取り方、効果ですし、指圧などの手技や自分で押したいときのツボの取り方などはまた別だとお考え下さい。

ツボの種類、正穴について

ツボ・正穴・合谷

名前を与えられたツボ・合谷

阿是穴から昇進したツボ達、正穴。よく頑張ったね。

よく本やネットで「このツボはこれに効くツボです」とか、「便秘のツボはここです」とか言われますが、現代では、正穴に実はそれほど特定の効果はありません。だって言われている効能が本当なら、病気直しに苦労しませんものね。

本当は、東洋医学の治療家たちが、からだの状態、気の状態を見極め、適切なツボを処置するからこそ、ツボに効果があるのです。日々、変化するからだの状態、ツボの状態、位置や深さ(ツボにはこれがベストという深さがあるのです)刺激の度合い、あと治療家のイメージね、これが大事なのです。

さきほど現代ではと書きましたが、現代人の大半は、冷えやお血という状態、気と血の停滞状態が深くて、ツボの反応が得られないからです。簡単に言えば、今はみんな少し不健康なので、健康な人ほどのツボの反応が得られないのです。(だからこそ私は、冷えとりの普及に勤しんでいるのですけど)

昔の人は、少なくとも現代人より健康で、気の流れも血液の流れもよかったのだと思います。車もなかったしね、体も使うし、食べ物もナチュラルなものでした。体の反応も良かったのでしょう、少なくとも現代よりは繊細だったのではないのでしょうか。

反対に今は、少し不健康でからだの反応も鈍いので、昔のような正常なツボの反応が得られない…

ということで、東洋医学のベテラン達の出番なのですけど、ツボやスジを正確にとれる人は、とっても少ないのね。志の高い人も少ない。もし、あなたの身近に腕の良い東洋医学の治療家がいたら、それはもう後生大事にしたほうがいいですね。

あぁ話がそれてしまいましたが、正穴ね。もちろん効果が無いわけではありませんよ。スポーツや体を動かすのがお好きな人は、ツボの反応が良いかもしれませんし。生まれつき気に敏感な人もいます。治療を受けているうちにからだが健康になり、ツボの反応が良くなってくるということも多々あります。

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私の臨床の経験では、内科の症状にはツボ療法より先に、からだの全身的な健康を取り戻すのが先で、そこからツボを使った治療というのが現実的かな。冷えやお血という状態が慢性的で、少し不健康な人にいきなり正穴への治療を行っても反応が薄いということですね。

ツボ基礎知識:

痛みや疲れが取れるツボ:自分で圧せる特効穴



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