仙骨ってどこ?

骨盤の歪み

仙骨ってどこ?神秘的な部分でもある意外と知らない骨盤の骨

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仙骨ってどこ?を骨格標本や気の話も交えて解説します。

仙骨は背骨の土台でもあり解剖学的にも重要なところ、ついでにヨガや仙道、東洋的な修行法でも最重要なところ、そんな仙骨を解説していきたいと思います。

ebisu-seitai
ど~も、恵比寿整体院の内山です。

私自身も頭蓋仙骨療法というものも行いますし、ヨガや仙道、東洋医学の気の鍛錬法でも仙骨は重要なところ。

せっかく恵比寿整体院には等身大の骨格標本があるのですから、仙骨と気のお話を交え写真をふんだんに使って解説していきたいと思います。



仙骨ってどこ?

仙骨ってここ↓

仙骨ってどこ?

仙骨の場所

仙骨は大人でちょうど手の大きさくらいです。

私、この仙骨を掌に載せて背骨にかかっている圧を緩めるという施術も行っていますが、仙骨は手のひらに丁度乗るサイズなんですね。

仙骨は日本語で本当かわかりませんが「仙人の骨」、英語ではsacrum bone(聖なる骨)と呼ばれるように神秘的な力を持つ骨、部分として東洋医学でもヨガでも重要視されてきた骨です。

神秘的な部分でもあり、解剖学的にも重要なところです。

それは仙骨が背骨を支える土台である、ということだけでなく脳室から背骨をとおる脳脊髄液(神経系の栄養みたいなもの)の循環にも大変深く関わっているからです。


仙骨は骨盤の一部

仙骨と骨盤

寛骨と仙骨が骨盤です。

意外と知らないようですが、骨盤は仙骨と寛骨の総称です。


仙骨と隣り合う寛骨

寛骨とは腸骨、坐骨、恥骨の総称です。

骨盤をややこしくしているのはこの仙骨と隣り合う寛骨だと思うのですが、なんで骨盤がややこしいのかというと恥骨・腸骨・坐骨は生まれた時から成長期までは軟骨結合している別々の骨で、大人になると融合して一つの寛骨になるからなんですね。

少し寛骨を説明してみると、

寛骨臼

大腿骨が骨盤にはまるくぼみを寛骨臼と言います。

大腿骨が骨盤にはまりこんでいるくぼみを寛骨臼(かんこつきゅう)と言いますが、ここを基準として、

この寛骨臼から前方下部1/5が恥骨です。

骨盤前の恥骨

骨盤前の恥骨(寛骨臼から前方下部1/5)

上部2/5が腸骨

骨盤横の腸骨

骨盤横の腸骨(寛骨上部2/5)

後方下部2/5が坐骨

骨盤後ろ下の坐骨

骨盤後ろ下の坐骨(後方下部2/5)

寛骨とは恥骨・腸骨・坐骨の総称で、寛骨と仙骨が骨盤を作っているんですね。


仙骨はもとは5つの椎骨

寛骨と隣り合う仙骨は5つの椎骨が融合してできた脊柱の一部だと考えられます。

仙骨の上には第五腰椎があり、その上に腰椎、胸椎、頸椎、頭蓋骨が乗っています。

仙骨は脊柱の土台部分なんですね。


仙骨に付着する筋肉

筋肉には付着部があり、体幹側を起始、遠位側を停止と言います。

仙骨にもいくつかの筋肉が起始を持っていますが、主な筋肉には梨状筋や大殿筋があります。

2つともお尻の筋肉ですので、筋肉が緊張して神経痛を引き起こしてしまう坐骨神経痛やお尻の奥のスジの痛みやコリに関係あります。

各筋肉の解説にてストレッチもご紹介しているので、お尻を柔らかくしたい方はご参考ください。



仙骨が作る関節

仙骨は左右の寛骨(腸骨)と仙腸関節(せんちょうかんせつ)を構成しています。

また関節ではありませんが、仙骨と腰椎は接しており、また仙骨の下には尾てい骨があります。

仙腸関節

前から見た仙腸関節

前から見た仙腸関節

仙腸関節はほとんど動かない、ねじれるような動きしかしない関節ですが、仙骨と寛骨をはがしてみるとこんな感じ。

骨盤の仙腸関節を開けてみると、

骨盤の仙腸関節を開けてみると、

仙骨の耳状面

仙骨の耳状面に腸骨が合わさり仙腸関節を作っています。

ここが2,3㎝ずれるように動くので、骨盤の歪みとは左右の仙腸関節の歪みで、骨盤矯正などでは仙腸関節の矯正を主にします。


仙骨と第五腰椎

骨盤の仙骨と腰椎

骨盤の仙骨と腰椎

仙骨の上に椎間板、第五腰椎があり、背骨がだるま落としのように積み重なって乗っています。

構造的にも重要なところだと理解できると思います。

特に仙骨と第五腰椎の接合部分、ここがねぇ、負担の掛かる部分で腰椎の椎間板ヘルニアや腰痛の原因になりやすい部分なんですね。

腰椎の椎間板ヘルニアは、ほとんどこの仙骨と第五腰椎、第五腰椎と第四腰椎の間で起こります。


仙骨と尾てい骨

仙骨の下の尾てい骨

仙骨の下の尾てい骨

仙骨の下に尾てい骨、尾骨がありますが、これはかつての尻尾の名残ですね。

尾てい骨はお尻の穴の後方の少し上で自分でも触診できる骨です。

猫の尾てい骨

猫の尾てい骨

尾てい骨は動物では尻尾の骨のことです。

人間では退化してしまった部分ですが、動物の名残であることからヨガなどではカルマ(業)は仙骨や尾骨にある(残っている)とも言います。

仙骨と脳脊髄液の循環

頭蓋仙骨療法というモノがあります。

これは第四脳室から発生し、仙骨まで脊髄を循環する脳脊髄液の調整法ですが、神経系に働きかける手技療法で私も施術に取り入れている、手を添えているくらいの刺激ですが、神経を副交感神経優位のリラックス状態に導ける大変効果的な手法です。

脳脊髄液の循環は、特に後頭部と仙骨と腰椎の間で滞りやすいのでこの部分を手技にて調整します。

仙骨と脳脊髄液

背骨の中には脊髄があり脳せき髄液に浸っています。仙骨と第五腰椎の間は構造上、脳脊髄液が滞りやすい部位とも言えます。




気の流れ的にも重要な仙骨

仙骨と丹田

骨格的にも脳脊髄液の循環的にも重要な仙骨ですが、更に需要なのは気の中心である丹田と深い関係があるからです。

臍下丹田(せいかたんでん)と言えばおへその下3~5㎝とかよく言われますが、体の表面ではなくお腹の中、ちょうど仙骨と腰椎のつなぎ目の前を臍下丹田と呼びます。

実際にこの丹田を中心に気が伝わるんですね。

だから東洋的な武道や芸能では丹田を中心に動いたり、技をかけたりすることを修練します。

私もセミナーなどでは丹田を鍛える方法や合気、気の原理などを教えていますが気を上手く伝えて最小の力で最大の力を発揮するには丹田の感覚を習得しなければなりません。

丹田は体軸上にあり重心の安定、体軸の安定には欠かせない部分です。

丹田と会陰

スポーツなどでも腰をまっすぐに落とす、重心を低く保つ、軸と重心を安定させる動きというのはとても大切です。

丹田を落とす、重心を落とすという動きは最大の力を発揮します。

丹田を落とす、重心を落とすという動きは最大の力を発揮します。

気の原理や鍛え方は下記にてまとめてあります。

5つの気の原理
気を鍛える方法

仙骨にはエネルギーが眠っている?

クンダリーニヨガや仙道などでは仙骨に根源的なエネルギーが眠っていて、このエネルギーを目覚めさせ背骨を登っていくようにする、という修行法もあります。

まぁ、チャクラを開く修行法と言えばいいのかな。

実際に仙骨から背骨を気が昇っていくような感覚は確かにありますけど、別にそれで人生変わるわけでもありませんしね、少し気が出る体になるだけです、オカルト的なものには騙されないようにしましょうね。

でも大事なのは下から開くということです。

これは冷えとりや気の原理にも関係することですけど、下半身が弱い(気が充実していない)のに頭ばっか使っていると、のぼせを助長してテンパってくるんですね。

のぼせとは脳の充血ですので、ある種の躁状態です。で、戻ってこれなくなる。

だから正統な修行法では、チャクラも下(仙骨)から開く。

下から開いて徐々にエネルギーを上にあげていくのがセオリーです。

このような修行法はまっとうな師匠について行なわなければなりません。


まとめ

ebisu-seitai
仙骨について解説してきましたが、仙骨について理解は深まったでしょうか?

このブログではあまりヨガや神秘的なことは言えないのですが、確かに仙骨には神秘的な力が眠っている神秘的な部位であります。

解剖学的に見ても脊髄の末端部分ですからね、神経、エネルギーの流れに関連の深い重要な場所だと思います。

また、犬や猫を抱っこするときには仙骨を手で支えてあげると安心して抱かれてくれます。

ワンちゃんニャンちゃんも不安定なのを嫌がりますからね、仙骨を手で支えて安定して抱っこしてあげればペットも安心してくれます、お試しください。



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