足首ストレッチ

足首 ストレッチ

足首ストレッチのコツ・足関節の動きや筋肉別、目的別のやり方を徹底解説。

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足首ストレッチのコツとやり方、足首の4つの動き別のストレッチや足首を動かす筋肉ごとの足首ストレッチを徹底解説します。

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ど~も、恵比寿整体院の内山です。

足首ストレッチを徹底解説します、というのは私は足首の骨折&脱臼のケガで足首が十分に動かない時期が長くあり、その回復にずいぶん悩まされた経験とツボと経絡の施術家として気という観点から身体のことを解説できるからです。

足首が固い、足首を柔らかくしたい、ケガを予防したい、そんな方のために足首ストレッチを徹底的に解説してみます。

ストレッチの基礎知識:



足首

足首って一般的な用語で、解剖学的には足関節といいます。

足首の動きや骨格、関節などを先に解説しますが、解剖学的なコトがめんどくさい方は飛ばして足首ストレッチのやり方をご参考ください。

足首の骨格はというと、

足首の骨。前方から

下腿の骨格はあまり聞きなれないかもしれませんが、脛骨(けいこつ)と腓骨(ひこつ)です。すねの骨である脛骨に対し、腓骨は御覧の通り細い骨です。

足首の骨格後面

足首、下腿の骨格。後ろから

弁慶の泣き所と言われるすねの骨は脛骨(けいこつ)と言います。

その外側に腓骨(ひこつ)という細い骨があります。

腕の骨もそうですが、二の腕の骨は上腕骨一本で、前腕の骨は2本です。

足も太ももの骨が1本で、膝から下が2本の骨でその先の足の骨は26個あります。

このような構造だからこそ、ねじったりする複雑な動きができるんですね、身体とはうまくできているもんです。

ちなみに私、20年も前にスケートボードで腓骨完全骨折、その腓骨が脛骨を押し出し内側のくるぶしを脱臼。病院で脱臼を戻す時に痛くて気絶。

気が付いたら手術が終わっていたんですけど、アメリカだったので手術が雑だったような気がする(笑)。

その後、6年ほど足首の痛みや動かなさに泣かされましたね。

そんでヨガなども学び、ツボや経絡などの治療も学んで見事に普通に動かせる足首に復活したんですけど、辛い時期が長かった。

で、そんな私の経験からいえる足首ストレッチのコツなどは後述するとして、足首にはいくつかの関節と4つの動きがあります。


足首の関節

解剖学では足関節のことを距腿関節(きょたいかんせつ)と呼びます。

足首と距腿関節

足首と距腿関節。脛骨と距骨の関節部分

踵の骨と距骨の関節を距骨関節と呼びます。

足首の関節

足首の距骨関節

足首の関節と言えばこの2つの関節がメインですが、足に関わる関節はおよそ33、特に足に指や甲の骨は細かくて私には解説できません。

足首の関節(ショパール関節、リスフラン関節)

足の裏側からの関節(ショパール関節、リスフラン関節)、足って細かい骨がたくさん組み合わさっているのです。

足の指を動かす足の内在筋や腱などはとても細かく細分化されていますので、ここでは割愛させていただきます。


ストレッチのために足首の動きを知っておこう

主な足首の動きに4つあり、足の指の動きは2つあります。

足首の動きは背屈と底屈、内反と外反ですが、これまた解剖学的でややこしいですね。

足首の背屈と底屈

足先を上にあげる足首の動きを背屈、車のブレーキを足先で踏むような足首の動きを底屈と言います。

足首の内反

足首から先を内側に向ける動きを内反といます。

足首と外反

足首を外側に向ける動きは外反です。

足の指を動かす動きは伸展と屈曲です。足の指を動かす筋肉は脛骨や腓骨から足首をとおり足の指の骨に付着しているので足首と密接な関係があります。

伸展と屈曲

指を上に反らす動きを伸展、指を曲げる動きを屈曲と言います。

足首ストレッチもこの動きの方向に行えばいいので、足首の動きを知っておくとストレッチも行いやすいハズ。

足首ストレッチのコツ

足首ストレッチの前に、足首に限らず身体のストレッチのコツ、どうしたらより大きくスジを伸ばすことができるのか、ご説明したいと思います。


ストレッチのコツ・腹式呼吸と完全呼吸

私が足首をケガして長年、正座ができないくらいだったんですけど、自分ではストレッチなどをしてリハビリしているつもりでしたが一向に足首が固いままでした。

それがね、ヨガの先生に出会って腹式呼吸や完全呼吸というものを教えてもらって正座したら、ありゃ不思議、正座ができるんですね、痛みもなく。

呼吸の大事さを自分の身体で経験できた出来事でしたけど、身体の緊張は神経の緊張でもありますから、自律神経を整えるのにいいとされる深い呼吸が身体を緩めたんですね。

そのあとヨガを学んだんですけど、ヨガはストレッチのようなポーズ(アーサナといいます)をとりながら呼吸を深く行うのが定番です。

呼吸を無視したヨガの行法はあり得ないんですね。

で、呼吸を深くしながらヨガのポーズをとると息を吐くたびに身体が緩まり、背骨が伸びるように息をすると更に身体が緩まるのが実感できます。

身体って呼吸のたびに結構大きく収縮を繰り返しているんですね。

一般的なストレッチでは、ただ解剖学的な筋肉が伸びる姿勢をとるだけですけど、呼吸を深く行えば更に深くストレッチすることができるのです。

あとあと治療家になって、身体の緊張が強い方やストレッチを教えるのに腹式呼吸をアドバイスしたりするんですけど、皆さん呼吸を深く行うことが苦手なんですね。

腹式呼吸ができない方もたくさんおられますし、呼吸が浅くててんぱっているような方もいます。

深い呼吸って教えてもらわなければできないので、まずストレッチのコツとして腹式呼吸・完全呼吸をご紹介します。

後でご紹介するストレッチもこの腹式呼吸・完全呼吸を使って行ってください。

足首ストレッチのコツ:腹式呼吸・完全呼吸のやり方

息は口から吐いて、鼻から吸うようにします。

腹式呼吸とは横隔膜を上げ下げするようにお腹を膨らましたりへこませたりする呼吸法です。

腹式呼吸のやり方

お腹がへこむように横隔膜を挙げて、口から息を全部吐き出します。

腹式呼吸のやり方

お腹が膨らむように、横隔膜を下げて、鼻から息を吸います。

この腹式呼吸がねぇ、結構皆さんできないんですね。

男女問わず腹式呼吸が苦手な方が多い。

本来は男性より女性の方が呼吸が浅い体質なのですが、私が診るところ男性も同じくらいに呼吸が浅いんですね。

呼吸が深いとエネルギーも多く取り込めますし、精神も落ち着く。

深い呼吸が苦手な人は、足首ストレッチの前にお腹に手を当てて少し腹式呼吸だけして心身を落ち着かせてみてください。

この腹式呼吸に胸式呼吸を合わせたものが完全呼吸です。

    1. まず息をゆっくり完全に吐きます。
    2. ゆっくり腹式呼吸をしてお腹を膨らませます。
    3. 更に胸や肋骨を広げるように息を吸い続けます。
    4. 胸がめいいっぱい広がったら肩を上げるようにして息を吸い続けます。
    5. めいいっぱい吸ったら、口からゆっくりと限界まで息を吐いてください。
    6. この完全呼吸を10回ほど繰り返すだけでも、胸が広がり下腹部の内臓のマッサージにもなります。
    7. ストレッチもご紹介する足首ストレッチの形をとり、10回ほど完全呼吸をしてみてください。

コツは息を吸うときに背骨を伸ばすようにして、息を吐くときはできるだけ身体の力を抜いてください。

更に詳しくはストレッチ効果を高める腹式呼吸をご参考ください。



ストレッチのために身体を温めるコツ

はい、ここからは東洋医学を学んで自分でも「冷えとり」などを実践してきた経験からのアドバイスです。

冷えとは足や下半身が冷えて、その反対に上半身がのぼせている状態を言います。

足や足首って触ってみればわかりますけど、体幹より断然冷たいんですね。

このような状態だと、冷気は下に停滞して熱気は上に停滞して気の循環が起きないんですね。

下半身は冷たいままで頭はのぼせたまま、気の流れ・血液の流れが滞っている状態です。

これを下半身を積極的に温めるようにすると、上の熱気は解消されのぼせが取れるんですね。そして全身の循環が促進される。

下半身が冷えやすいのには、まず気の性質として冷気は下方に停滞し、熱気は上に停滞するという性質があること、運動不足で下半身の筋力不足、食べ過ぎや食生活の乱れ、頭を使いすぎる(ストレスなどでの脳の充血)があります。

なんで冷えて循環が悪いのがいけないかというと、循環が悪ければ血が汚れる、これを東洋医学では瘀血(おけつ)というのですが、イメージ的にはどろどろとした血液ですね。

血が汚れて粘性を帯びて更に流れにくくなる、老廃物は排出されず、新鮮な酸素や栄養も体中にいきわたらない、冷えや瘀血(おけつ)はあらゆる不定愁訴の根本的な原因であるからです。

だから滞りやすい足首を絹の靴下で温めたり、半身浴をしたり、陶器の湯たんぽなどで足首を温めれば気の滞りが解消しやすいんですね。

足首は冷えやすく滞りやすい部位だから、ここを温めれば滞りが解消できる部位でもあります。

あとでご紹介する足首のツボ(三陰交)も冷えやすい女性の冷え性改善や婦人病や不妊症のツボとしても有名ですが、その効果は気の滞りをとるというものです。

足首と冷えとりは結構、関連深いのでご興味のある方は冷えとり基礎知識などをご参考ください。

ここでは足首ストレッチを更に効果的なものにするため、半身浴をご紹介させていただきます。

足首を柔らかくする半身浴

半身浴のやり方:

  • お湯はみぞおちくらいまで、心臓は温めません。
  • 下半身だけ温めたいので、腕は必ず出して入ります。
  • お湯の温度は39~40度くらい、熱すぎはいけません。
  • お腹の中が温まるまで20分は入ります。長い分にはいくら長く入っても良いです。
  • 工夫して半身浴を楽しみましょう。

足首に限らず、血液の流れを良くしていくコトはとても大事です。

血液の流れが悪いと免疫力も落ちますし、体中のスジも固くなる。

体はうまく温めれば血液の流れも回復して体の芯からポッカポカ。

免疫も上がるし体も柔らかくなる、ついでにお肌にもいい。

そんな血液の流れのよい状態を作るには半身浴が最適です。

半身浴などで滞りがちな足首や下半身の血行を良くすることも、足首ストレッチのみならず体の柔軟性を高めるためには大事です。

半身浴をした後などにご紹介する足首のストレッチを行えば更に、安全に効果的に足首を柔らかくすることができます。

さらに詳しくはストレッチのための半身浴のやり方をご参照ください。


足首を冷やさないコツ・絹靴下

半身浴は体の冷えを改善するのに大変効果的ですが、一日中半身浴できるわけではありません。

せっかく半身浴で下半身を温めても冷える日常生活を送っていたらあまり効果もない…。

特に足首は冷えやすいので、日常的に保温性が高く排毒作用も高い絹の靴下を履くのも冷えとりには欠かせません。

絹の冷えとり靴下については、恵比寿整体院でもすすめている優れものがありますので、ご興味のある方は足首を温める冷えとり靴下をご参考ください。amazonから買えるようにしています。

また就寝時なども冷めにくい陶器の湯たんぽなど足元に置いておくコトも冷えとりには大変、効果的です。

王道の足首ストレッチ

では、やっと足首ストレッチ実践編。

前置きが長くなりましたが、自分の身体や気の性質や原理について理解が深まれば自分の身体も愛おしくなるというものです。

で、足首ストレッチは捻挫などで痛めやすい内反の方向と背屈底屈の方向がメインです。

足首の構造上、外反というのはあまり重要ではないんですね(セルフケアとしては)。

後ほど足首を動かす筋肉別のストレッチもご紹介しますが、運動選手でもない限りそんな個別のストレッチは必要ありません。

私がおススメする足首ストレッチを3つご紹介いたします。

足首の主な3つの動き、底屈・背屈・内反できるストレッチなのでこの3つを行っていただければ足首ストレッチはパーフェクト(なハズ)。


足首を反る(底屈する)ストレッチ

足首ストレッチ、まずは正座から簡単に足首を反る(底屈する)ストレッチです。

反る足首ストレッチ

まずは正座からの…

手をつきます

両手を後ろについて、この辺が限界の人はここで腹式呼吸をします。ゆったりと息を吸うたびに身体が伸ばされ、息を吐くたびに身体が緩むのを感じてください。

柔らかい人用

柔らかい人は、背中をついての…

脾経・胃経のストレッチ

手のひらを天井に向けて、頭の上に手を伸ばします。ここで腹式呼吸を行います。

このストレッチは、足首のみならず太ももや脛やお腹など体の前面を柔らかくすることができます。自分にあった深さで無理はしないで行ってくださいね。

先ほど解説したストレッチのコツのように完全呼吸をして息を吸うたびに背骨を伸ばすようにすると、更に足首をストレッチしていくことができます。

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このストレッチは足首のみならず胃経という経絡(気の流れ)をストレッチできる形です。

食べ過ぎたり飲みすぎたりすると次の日、正座するのが辛いのはこの胃経というスジが緊張しているからです。足首といえど食べ過ぎが影響しているんですね。

胃経は胃などの消化器を司るだけではなく、モノを噛むという働き、食べ物のところまで歩いていく、食べ物を手に取り口に運ぶ、といった働きです。

身体をモノとしてではなく、働きや機能として診るのが東洋学なのです。そこがまた難解なんですけど的を得ているところもあるんです。

食べるという摂食行動でも歩くという足の働き、手を動かすという働き、噛むという働きがなければなりませんもんね、食べるという働きは胃や消化器だけのものではありません。

胃経のストレッチと働き




足首、アキレス腱を伸ばす(背屈する)ストレッチ

では次は足首、アキレス腱を伸ばすストレッチです。

足首ストレッチ

床に膝と両手をつきます。

足首ストレッチのやり方

お尻を上げて膝を伸ばします。踵は床につけたままにします。

足首ストレッチのコツ

下半身もまっすぐに、腕と頭~背中もまっすぐ一直線になるようにします。お尻を突き上げ、肩の関節を少し前に入れ込むようにするのがコツです。

これは足首を伸ばす(つま先を上げる、背屈する)筋肉、アキレス腱のストレッチですが完全呼吸を使い息を吐くたびにお尻を上に突き上げ背骨を伸ばし、息を吸うたびに足の裏全体を伸ばすようにすると大変効果的です。

上記の姿勢で踵が床から離れないようにして、完全呼吸を10回ほど行います。

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足首やアキレス腱が固い人は、上記のポーズで踵が付かないと思います。

踵が付かない方は、まず踵を付けてから完全呼吸と共にゆっくり伸ばしていくようにしてください。

これはヨガでいう犬のポーズですが、読んで字の通りきれいな三角になるように、足と背中、腕を伸ばしてください。肩関節にも効くストレッチです。

この形は両足一生に足首ストレッチできる形ですが、片足ずつ丁寧に背屈する足首ストレッチもあります。

こんなんね↓

足首ストレッチ

腓腹筋のストレッチとしてもご紹介していますので、更に深く背屈する足首ストレッチを行いたい方はご参考ください。




足首を深く内反、底屈するストレッチ

では更に深く足首を内反、底屈する足首ストレッチをご紹介しますが、足首が比較的柔らかくて胡坐をかいて足を組める方の足首ストレッチです。

深い足首のストレッチ

足首が柔らかい方は足を組み、

胡坐で行うストレッチ

下にある足側の手を反対の膝に当てます。上にある足側の手を逆の膝に当てます。

ストレッチ完成形

前屈。この形はとても深くすねの筋肉や足首をストレッチすることができます。



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これは左右行うので、足の組み方を変えて左右行ってください。

深く内反できる足首ストレッチですが、足首のみならず下肢の側面の筋肉が気持ちよくストレッチできる形です。

足首を柔らかくするストレッチすねのストレッチとしてもご紹介している形ですが、足首がある程度柔らかくないと足を組めないので、足が組めない方はこのストレッチは無かったコトにしましょう(笑)。



足首と気の使い方

ちょっと、ここで気のお話を。

足首の使い方についてのレクチャーです。

気を使うとは、体の気(力)の原理に即して最も効率的に無駄なく力を伝える、ということですが、踏む(底屈する)動きというのは下半身に力を入れて体の軸や中心を安定させるために重要な働きをします。

足首と親指の付け根

スポーツなどでも踏み込んでいるからすぐに次の動きができるのです。。意識的にこの親指の付け根に力を入れたり、ここを軸に足を使うと何事もプロっぽい動きになります。

足首と親指の付け根

親指の付け根の骨の部分、ここに一番力を入れやすいんですね。ここを軸に力(気)を伝えられるようになるよう修練をします。

足首と気の使い方

足首と腕を外向きに動かす動きでは力は逃げます。

足首と気の使い方

反対に足首と腕を内側に絞り込むような動きは体の最大の力を発揮できます。

この内側にギュッと踏み込むような動き、これができれば最小の力で最大の力(気)を発し、力を最も効率的に伝えることができます。

また足首が力強く安定しているから、体の軸や重心が定まり力が逃げないとも言えますね。

足首と言えど全身的な動きに作用しますので、ご興味のある方は、気の原理や気を鍛える方法をご参考ください。

5つの気の原理
気を鍛える方法

足首ストレッチ・筋肉別

で、気の話は置いておいて足首を動かす筋肉を動き別にご紹介しておきます。

足首ストレッチは上記の3つのストレッチで十分だと思いますが、足首や足指を使う特殊なスポーツや運動などでは個別の筋肉のストレッチも重要だと思います。

各記事にて筋肉の機能解剖とストレッチのやり方を解説しています。



まとめ

ebisu-seitai
お疲れ様です。

3つの足首ストレッチをご紹介しましたが、ストレッチは上手くできたでしょうか?

いや、いかんな。足首ストレッチと合わせて覚えたいツボを忘れていました。

まぁ、この記事は足首ストレッチの記事だからツボはいいか。

足首の症状やアキレス腱やふくらはぎのコリをとるのに最適なツボなので、ご興味のある方は足首ストレッチと合わせて覚えたいツボもご参考くださいね。

最後の最後で失礼いたしました。

では、またどこかでお会いしましょうね。



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